労災疾病等医学研究普及サイト「早期復職」について

労働者健康安全機構では、労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について時宜に応じた研修に取り組んでおります。今回は「早期復職」についてです。

現在、がんはわが国における死因のトップであり、日本人の2~3人に1人は生涯の間にがんと診断されます。また、3人に1人は就労可能な年齢でがんと診断されており、がんと診断された後も仕事を続ける勤労者は、今後増えることが予想されます。

がん患者が復職するために最も重要なことは、体力の維持・増進とされており、そのためには「運動療法」と「食事療法」が効果的と考えられています。

平成30年7月から開始した本研究では、がん治療のために手術を受ける患者を対象として、持久力や筋力を強化する「運動療法」と、最適な蛋白質を摂取する「食事療法」を手術の前から一定期間実施します。退院後9週目まで血液検査や体力測定等を行うとともに、復職の状況を調査します。

復職を目指すがん患者に行う「運動療法」と「栄養療法」で持久力や筋力の効率的な改善ができれば、患者の早期復職やキャリア維持および職業生活の維持に大きく寄与できると考えています。

中間報告として、令和3年9月までに38例を収集しており、症例数の蓄積を継続しています。詳しくは、こちら をご覧ください。

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